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第3回 Future Earth 日本サミット2023「 人新世における平和と生命(いのち)」


20世紀後半以降に顕著となった「地球温暖化」や「生物多様性の劣化」などは人類活動による地球規模の気候と環境の危機をもたらし、地球は今や「人新世(じんしんせい)」とよばれる新たな地質時代に入ったとされています。しかし、2020年頃からの地球規模の「コロナ禍」と2022年以降現在に至る東欧や中東などにおける国家間・民族間の対立にもとづく深刻な戦争状況は、平和と人々の生命を守る大義と、気候・環境を守る大義を、地域から地球規模でどう両立できるか、という喫緊かつ巨大な課題を、私たち人類に突き付けています。

未来の持続可能な地球社会を希求するFuture Earthは、この問題にどう取り組むことができるのか。今回の日本サミット2023は、この問題を取り上げます。多様な立場の方々による積極的でタイムリーな議論、討論を期待しています。

日時:2023年11月21日(火) 10:00‐17:00

現地 受付 9時30分開始

■形式:ハイブリッド(総合地球環境学研究所 アクセス + Zoom)

■参加申し込み:参加には事前登録が必要です。こちらのフォームからお申し込みください。

■参加無料・先着順

■参加定員: 50名(会場)/ 200名(オンライン) 

■主催    フューチャー・アース日本委員会

プログラム

<午前> 現地会場:総合地球環境学研究所 講演室

10:00‐10:15  挨拶 フューチャー・アース日本委員会 共同委員長・総合地球環境学研究所 安成 哲三氏

10:15 – 11:00  ▼基調招待講演 北海道大学 小野 有五氏

『イマジン いのちと生きるみち』

人新世の始まりについては、約1万2千年前の農業革命と、西暦1950年が最も重要である。どちらもその後の人類の生き方を根底から変え、またその結果として、地球環境を決定的に悪化させた。農業革命による危機への人類規模の対応が、2500年前頃のブッデイスムとユダヤ教の構築だったとも言える。しかし人類は、1950年に始まる核時代に対応できていない。この30年間、治水、原発、先住民族といったイシューにおいて、地理学者として、「いのちと生きるみち」を模索してきた、その取り組みをお話ししたい。

11:00 – 11:30  ▼招待講演  総合地球環境学研究所 谷口 真人氏

地球と地域をつなぐ、これからの人の生き方
ー自然と人の新しい関係性ー

 

11:30 – 12:00  ▼招待講演  国立環境研究所 三枝 信子氏

Future Earthのグローバル研究ネットワーク
―複雑な地球システムの理解と持続可能な社会への貢献をめざして―

 

12:00‐13:00 休憩

<午後>

13:00‐15:00 分科会

分科会1: プラネタリー・へルス (セミナー室 1.2 )

オーガナイザー
北海道大学 山内 太郎氏
長崎大学 渡辺 知保氏

「プラネタリーヘルス」とは、人間は地球のシステムの一部であって、人間が健康であるためにはシステム全体の健康を考えなければならないということです。実際に、わたしたちひとりひとりの健康は、気候変動、地球温暖化、戦争、自然災害、生物多様性の喪失といった地球規模の問題と深くつながっています。本分科会では、研究者に加えて、民間企業、非営利法人から演者を招き、みなさんと「超学際」的視点からプラネタリーヘルスについて考えてみます。

登壇者(発表順)
1.渡辺知保(長崎大学)
2.金子洋平(株式会社 花王)
3.佐座マナ(一般社団法人 SWiTCH)
4.山内太郎(北海道大学)

分科会2 : 生物多様性と気候変動 (セミナー室 3.4 )

オーガナイザー
東京大学・国立環境研究所 江守 正多氏
東京大学 橋本 禅氏

1992年に気候変動枠組条約と生物多様性条約が採択されて以来、この2つの問題は人類にとっての重要課題として並んで位置づけられてきました。科学の評価におけるIPCCとIPBES、企業の非財務情報開示のTCFDとTNFDのように、パラレルな取り組みが進んでいます。しかし、気候変動問題は再生可能エネルギーや電気自動車の普及により技術的な対策の進展が期待される一方で、まさにそのような対策が、むしろ生物多様性問題を悪化させるおそれが出てきています。両問題の同時解決のために多様な主体がいかに協働すべきかを考えます。

登壇者(発表順)
1.市井和仁(千葉大学)
2.石濱史子(国立環境研究所)
3.原口真(MS&ADインターリスク総研)
4.橋本禅(東京大学)

分科会3: 平和と環境  (講演室 )※本分科会は英語で行われます(11月15日追記)

オーガナイザー
長崎大学 吉田 文彦氏
広島大学 金子 慎治氏

ウクライナ危機やガザでの人道危機は、国際社会の分断を広げています。いずれの危機も核兵器を持つ国が関与しており、長い間維持されてきた「核のタブー」(核兵器は使えないというモラル)が侵食されているのが現実です。地球温暖化など、国境を越えた環境問題への対応には国際協調が欠かせません。にもかかわらず、対立・紛争による国際社会の分断が、人類共通の政策課題への対応にも数々の悪影響をもたらしています。 本日は核軍縮、平和構築の専門家を招き、平和・戦争・環境の3つのキーワードを軸に、私たちの現在と未来を考えてみたいと思います(使用言語は英語)。

登壇者(発表順)
1.河合公明(長崎大学)
2.樋川和子(大阪女学院大学)
3.ダリア・シマンガン(広島大学)

15:00‐15:15 休憩

15:15‐15:35 Future Earth国際事務局日本ハブより報告(講演室)

Future Earth 国際事務局日本ハブ事務局長・長崎大学 春日文子氏

15:35‐16:35     総合討論 (講演室)

16:35‐17:00     宣言 (講演室)

お問い合わせ窓口:Future Earth日本サミット2023事務局

TEL:075-707-2451(平日 10:00~17:00)

MAIL:fejapancommittee@gmail.com

⽇付


2023.11.21 〜 2023.11.21

著者


Future Earth Staff Member

場所


Zoom (ウェビナー・ミーティング)

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