包装の難題:プラスチックは代替品より環境への影響が少ないかもしれない

プラスチックは軽量で、使用する材料も比較的少ないため、大局的に見れば代替品に勝る可能性があります。

文:Sarah DeWeerdt
2025年2月25日

新しい研究によると、プラスチック包装は、他の包装材料と比較して、温室効果ガス排出量を70%削減するなど、環境への影響が大幅に少ないことがわかりました。

この研究結果は、使い捨てプラスチックの使用期間の短さや不適切な廃棄による影響について大きな懸念があるものの、大局的に見れば、プラスチックが地球に与える負担は、合理的な代替品よりも小さい可能性があることを示唆しています。

この新しい研究で研究者たちは、ポリエチレン(PE)プラスチックで作られた包装が環境に与える影響を、紙、ガラス、アルミニウム、鉄で作られた容器と比較するライフサイクル分析を実施しました。標準的なライフサイクル分析ソフトウェアを使用し、原材料の入手から製造、輸送、流通、廃棄までの影響を追跡しました。

これまでのライフサイクル分析研究では、プラスチック全般から排出される温室効果ガスに焦点を当てたものがほとんどでした。今回の研究は、包装用プラスチックとして最も一般的に使用されているPEに特化した初めてのものになります。さらに研究者たちは、温室効果ガスの排出だけでなく、鉱物資源の使用、化石エネルギーの消費、水不足といった観点も含め、影響について評価しました。

この研究は石油大手のエクソンモービル社から資金提供を受けており、研究チームには同社に雇用されている科学者が数名含まれています(ほとんどのプラスチックは石油から作られています)。しかし、この研究結果は、軽量で耐久性のあるプラスチックが、より安価で燃費の良い長距離輸送を可能にし、食品やその他の商品を腐敗から守り、廃棄物を最小限に抑えることを示唆する他の研究結果と一致しています。

研究者たちは、PEから作られた5つの主要な包装タイプを調査しました。例えば、ボトル入り飲料水の6本パックなどセットで販売される個々の商品をまとめるシュリンクフィルム、パレットを包装するストレッチフィルム、セメントやペットフードを入れる頑丈な袋、シャンプーなどの非食品用ボトル、飲料や調味料などのフレキシブルな食品用パウチなどの包装タイプです。全部で32のプラスチック製品と非プラスチック製品を評価し、プラスチック包装と非プラスチック包装に関して19の比較を実施しました。

19の比較のうち14において、PEを使用した包装は他の材料よりも化石資源の使用量が少なかったと、研究者らは『Science of the Total Environment』誌に報告しています。さらに、19の比較のうち16において、PEは温室効果ガスの排出量、水不足への影響、鉱物資源の使用量が少なかったと報告しています。

ほとんどの包装タイプにおいて、原材料の入手と加工がライフサイクル全体に最も大きな影響を与えています。「機能単位を満たすために必要な包装材料の質量は、方向性を決定づけた重要な要因になっている」と研究者は書いています。つまり、プラスチック包装は軽量で、使用する材料も比較的少ないので、通常はより良い選択であるということです。

PEが他の包装タイプより優れていたのは、紙袋にプラスチックのライナーを付けたような、混合材料で作られた軽量包装でした。

再生プラスチックは、構造的な完全性を保つために、より多くの材料を必要とする可能性があり、その利点が損なわれるものの、研究者たちは包装材がリサイクル材料から製造されたものであれば、ほぼ同様の結果となることも発見しました。

研究者らはまた、ライフサイクル分析の結果を、米国におけるさまざまな包装タイプの市場需要データと組み合わせました。この計算により、代替包装材料の代わりにPEを使用することで、包装から排出される温室効果ガスを約70%削減できることが明らかになりました。

この研究結果は、使い捨てプラスチックの規制や、製品のリサイクルや廃棄にかかる費用の負担をメーカーに求める拡大生産者責任(EPR)の導入に関する議論に役立つ、と研究者たちは指摘しています。

出典:Avery E. et al. “Polyethylene packaging and alternative materials in the United States: A life cycle assessment.” Science of the Total Environment 2025.
画像:Lisa Risager via Flickr.